デジタルミキサーと、アナログミキサーの使い勝手の違いは?
- そもそも「ミキサー」とは?
ミキサーは、マイク・楽器・音楽プレーヤーなど様々な音を入力し、
音量バランス調整、音質補正、音の合成を行う機材です。
音響の「司令塔」であり、
現場の音質にもっとも影響を与える重要な機材です。
- デジタル vs アナログ ― 仕組みの違い
- アナログミキサー
入力された音声信号を電気信号のまま処理する方式。
回路を通じてつまみやフェーダーが「直接音」に作用します。
- 音の変化が直感的で“生っぽい”
- つまみやフェーダーを見れば状態が一目でわかる
- シンプル構造でトラブルが少ない
- デジタルミキサー
入力された音を一度デジタル信号に変換し、
内部でDSP(デジタル信号処理)を行います。
- 音質補正・エフェクト・ダイナミクスなどを高度に処理
- シーンメモリーで設定を保存可能
- 入力数・機能に対してコンパクト
- 具体的な違いをわかりやすく比較
★ ① 音質
- アナログ:程よい“温かさ”や“太さ”を感じる人も。
- デジタル:クリアでノイズの少ない現代的な音質。
※現在はデジタルでも非常に自然な音が多く、
音質面の差は以前より小さくなっています。
★ ② 操作性
- アナログ:
- つまみ=機能のため直感的
- 初心者でもすぐ扱える
- デジタル:
- 1つのフェーダーで複数チャンネルを切り替える構造
- 慣れるまでに時間は必要
- しかし慣れると圧倒的に効率的
★ ③ 機能の量
- デジタルミキサーが圧倒的に豊富
- EQ(イコライザー)
- コンプレッサー
- リバーブ等エフェクト
- フィードバック抑制
- USB録音・ステレオ再生
- タブレット操作
アナログは外部エフェクターを追加しないと機能が増やせません。
★ ④ 設定保存(シーンメモリー)
- デジタル:可能
- 店舗BGM
- 定例ライブ
- 配信用セッティング
→再現性が高く、誰でも同じ音を再現できる
- アナログ:不可
つまみ位置を写真で記録するしかありません。
★ ⑤ 拡張性・入出力
- デジタルはDanteやAES67などネットワーク音声に対応するモデルも多く、
ケーブルの簡素化・遠隔操作が可能。 - アナログは基本的にケーブル接続のみ。
★ ⑥ トラブルと安定性
- アナログ:構造がシンプルで故障しにくい
- デジタル:
- 機能が多いぶん誤操作リスクもある
- 電源・ファームウェア依存がある
→ただし最近は非常に安定している
- 結局どっちが良い?用途別の選び方
- 小規模ライブハウス・バンド
➡ デジタル
少ない人数で多くの処理を行え、録音も簡単。
- 店舗BGM・イベント会場
➡ デジタル
シーンメモリーが便利で誰でも操作可能。
- 教育機関・会議室
➡ デジタル
タブレットで遠隔・簡易操作ができる。
- とにかく直感操作・アナログ感が好き
➡ アナログ
触った瞬間に反応がわかる安心感。
- プロが感じる「メリット・デメリット」
- アナログミキサーのメリット
- 誰でもわかりやすい操作
- 音が変化する“ニュアンスの豊かさ”
- 価格が比較的安い
- トラブルが少ない
- アナログのデメリット
- エフェクト等を別に買う必要
- 設定保存ができない
- サイズが大きくなりがち
- デジタルミキサーのメリット
- 多機能(EQ/Comp/FXが標準搭載)
- シーン保存で再現性が高い
- 多チャンネルでもコンパクト
- 遠隔操作やネットワークに対応
- デジタルのデメリット
- 初心者は慣れるまで操作に時間
- メニュー階層が多く迷いやすい
- 電源トラブル=全停止のリスク
- まとめ:現代の主流は“デジタル”。しかしアナログにも価値がある。
現在、ライブ・配信・店舗・ホール……
ほとんどの現場でデジタルミキサーが主流です。
ただし、
「すぐに操作できる」「誰でもわかりやすい」
という点ではアナログの価値は今も高く、
学校や小規模の地域行事では根強い人気があります。
どっちが自分の現場に向いているか迷ったら?
現場の規模、音数、操作する人のレベル、今後の運用スタイルによって、
最適なミキサーは大きく変わります。
ミキサーの導入を、ご検討中の方は是非、Sounds Entertainmentまで、ご相談ください!!
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