デジタルミキシングコンソールの解説。デジタルミキサーとは?
■ デジタルミキシングコンソールとは?
最近では、地方のイベントにおいても音響卓(ミキシングコンソール)は、デジタルの製品が多く使われるようになってきています。
また、ライブハウス、イベントホール、コンベンションホール、コンサートホール、大規模ライブコンサート、では、そのほとんどの現場でデジタルミキサーが採用されるようになってきました。
そこで、デジタルミキシングコンソールとは一体何でしょうか?一言で言えば、音声信号をデジタル処理して、音量・音質・空間効果などを自在にコントロールする装置です。
アナログミキサーが、電気信号をそのまま物理的につまみやフェーダーで操作するのに対し、
デジタルコンソールは音声を A/D変換(アナログ→デジタル) し、内部のDSP(デジタル信号処理)で加工します。これにより、アナログでは難しい高度で複雑な操作を簡単に行えるようになりました。
■ アナログとデジタル、どこが違うの?
1. 音の再現性が高い(シーンメモリー)
アナログでは「つまみの位置」を手で戻す必要がありました。
しかしデジタルでは、設定を ワンタッチで呼び戻せる のが最大の強み。
ライブの転換や、毎週同じセットアップを使う現場では、これが本当に大きなメリットになります。
2. 内蔵エフェクトが充実
リバーブ、ディレイ、コンプ、EQなど、スタジオ級のエフェクトを多数搭載。
外部エフェクターを接続しなくても、本体だけで高度な音づくりができます。
3. 複数のミックスを同時管理できる(モニターミックス etc.)
出演者ごとに別々のミックスを送る場合も、画面上で素早く呼び出し可能。
インイヤーモニター(IEM)との相性も抜群です。
4. 遠隔操作・ネットワーク接続が可能
タブレットで客席からミックスしたり、別室から操作することもできます。
LANケーブル1本でステージボックスと接続できる製品もあり、配線も劇的に簡単に。
■ デジタルコンソールは難しい?
よく「デジタルは難しそう…」という声を聞きますが、実際は 慣れればアナログより圧倒的に簡単 です。
理由は
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EQやコンプが視覚的に表示される
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フェーダーを切り替えて複数の役割を操作できる
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トラブルの原因を画面で確認しやすい
などの「わかりやすさ」があるから。
最近のモデルはタッチパネル感覚なので、スマホ操作に近い使い心地です。
■ デジタルミキサーの代表的な活躍シーン
● ライブハウス
バンド転換が多い現場ではシーンメモリーが大活躍。
エンジニアが席を離れて客席で音を調整することも簡単です。
● ホール・カンファレンス
ワイヤレスマイクやBGMなど、複数音源を一括管理できます。
録音や配信との連携もスムーズ。
● 配信スタジオ
近年増えたライブ配信で、
「現場音」と「配信用ミックス」を別々に作れるメリットは非常に大きいです。
■ 選び方のポイント
デジタルミキサーを選ぶ際は、次の点をチェックすると失敗しません。
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入力/出力数は十分か?(予備も含めて)
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タブレット操作に対応しているか?
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録音・配信機能が充実しているか?
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シーンメモリーの数や管理方法は?
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ステージボックスとの連携が可能か?
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操作画面が使いやすいか?
現場規模や用途によって“最適解”は変わります。
■ まとめ
デジタルミキシングコンソールは、
音響の可能性を飛躍的に広げる強力なツール です。
・シーンメモリーで再現性アップ
・エフェクト内蔵で省スペース化
・ネットワーク接続で柔軟な運用
・視覚的で誰でも扱いやすい操作性
音響の世界に一度踏み込むと、デジタルコンソールの便利さから離れられなくなる方も多いでしょう。
もし「どの機種がいいか知りたい」「現場の規模ごとにおすすめを教えてほしい」などあれば、用途に合わせて具体的な提案もできますので、いつでもご相談ください。
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