デジタルミキサー(デジタル音響調整卓)について。
ここでは、アマチュア音響エンジニア向けに、**デジタルミキサー(デジタル音響調整卓)**について、わかりやすく解説します。
🎛️ デジタルミキサーとは?
デジタルミキサーは、音をデジタル信号で処理・制御できる音響調整卓です。
アナログミキサーと違い、設定の保存・読み込みや、タブレットからの遠隔操作、多機能な内部エフェクトなどが使えるのが大きな特徴です。
🔧 デジタルミキサーの主な役割(アナログと同じ基本構造)
機能 | 説明 |
---|---|
音の入力 | 複数のマイク・楽器を受け取り |
音の調整 | ゲイン、EQ、コンプレッサー、リバーブなど多機能 |
音のミックス | 各チャンネルの音量やバランスを調整 |
音の出力 | スピーカーや録音用ライン、モニターへ送信 |
🧠 デジタルならではの特徴
1. 🎚️ シーンメモリー機能
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音量・EQ・エフェクト・ルーティングなど、すべての設定を保存&呼び出し可能。
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ライブごとに「プリセット」で切り替えができるので、イベントやバンドの切り替えがスムーズ。
2. 📱 リモート操作
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iPadやPCからWi-Fi接続で操作可能。
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ステージ袖や客席で音を聞きながらミキシングできる。
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ミュージシャンが自分のモニター音をスマホで調整できる機種もあり。
3. 🎧 チャンネルの多機能化
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各チャンネルにEQ / ゲート / コンプレッサー / リバーブなどが内蔵。
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物理的に複雑な配線や外部機器を減らせる。
4. 🔀 柔軟なルーティング
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「どの入力をどこに送るか」を細かく自由に設定できる。
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モニター・録音・ライブ配信などの分配がしやすい。
📊 アナログ vs デジタル:違いのまとめ
項目 | アナログミキサー | デジタルミキサー |
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操作性 | シンプルで直感的 | 機能が多く複雑だが、柔軟 |
機能 | 基本的な音量/EQ中心 | 多機能(EQ/コンプ/FXなど) |
記憶 | 不可(手動で毎回設定) | シーン保存・呼び出しが可能 |
拡張性 | 外部機器が必要な場合あり | 本体内に多くの機能が内蔵 |
リモート操作 | できない | スマホやPCで操作可能(Wi-Fi) |
価格 | 比較的安い | 機能により高価だがコスパ良し |
💡 どんな人におすすめ?
シチュエーション | おすすめ度 |
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イベントやライブで複数バンドを切り替え | ◎(シーン切替が便利) |
自宅配信や簡易PA | ◯(小型機種あり) |
音響を本格的に学びたい | ◎(現場で主流) |
とにかく操作をシンプルにしたい | △(アナログの方が直感的) |
🔊 有名な機種の例(入門〜中級)
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Yamaha TFシリーズ /DM3
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Behringer X32 / X Air XR18
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PreSonus StudioLive
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Roland M-200i / V-Mixer
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Midas M32
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